700 MHz競売は1月24日に延期
FCCは700 MHz帯の競売の開始日程を2008年1月16日から24日に延期した。競売に参加する企業は25日,あるいは28日への延期を求めていた。競売の開始は遅くて28日と決められており,FCCは余裕を見て,24日と決定した。この競売で得た資金はの一部はDTVコンバーターの購入補助に使われる事が決まっており,FCCは資金を6月までに財務省に納める必要がある。競売されるのはチャンネル52-53,56-58,60-62,65-67にある合計68 MHzの帯域で,FCCは最低入札金額を約100億ドルと設定している。
ITV広告の標準化
ケーブルTV業界の共同研究開発組織のCableLabsはインタラクティブTVの標準規格を開発するためにベンダーに対して,コメントを求めるRFI(Request for Information)を提出した。このイニシアチブは「カヌー」と呼ばれ,ComcastのCOO,スティーブ・バークとTime Warner CableのCOOランデル・ホッブスがリーダーになっている。このプロジェクトは単に双方向CMのプラットフォームを作るだけではなく,インターネット広告の様にリアルタイムでその効果を計る等の機能も提供する。Wall Street Journalはこのプロジェクトの一環としてケーブルTV業界は双方向CM販売の為に既存の広告ルートを使うか,新たな専用の組織を設立するかも検討すると報じている。
AT&T対コネチカット州
10月号で,AT&Tがコネチカット州で競合ビデオ事業者としての申請を行ったと報じたが,コネチカット州公共事業委員会はこの申請を却下し,AT&Tに2007年12月31日までにケーブルTV事業者としてフランチャイズの申請をするように命じた。これにより,AT&Tは同州で非合法にケーブルTV事業を行っている事になってしまった。この問題の根源は,コネチカット州公共事業委員会が2006年6月にIPTVサービスはケーブルTVの定義に当てはまらなく,ケーブルTVフランチャイズは不要との判断を下したことである。これより,AT&Tはフランチャイズ無しで同州に参入した。しかし,10月2日に連邦地域裁判所はコネチカット州公共事業委員会がIPTVはケーブルTVで無いと判断したのは間違いとの判決を下した。これにより,コネチカット州公共事業委員会は態度を急変させ,こんどはAT&Tは同州で違法でビデオサービスをしているとして,競合ビデオ事業者の申請も拒否した。結局,コネチカット州最高裁が介入し,コネチカット州公共事業委員会の判断は行き過ぎと判断し,AT&Tに対してコネチカット州でのビデオサービスのフランチャイズを許可する様に命じた。コネチカット州公共事業委員会は進歩的であり,1990年代にいち早く電話事業者への自由化を進め,1996年の通信法の書き換えの先陣を取ったが,今回の判断は失敗であった。
テキサスを狙うVerizon
Verizonはその競合,AT&Tの本拠地であるテキサスにおいてFiOS TVを拡張する計画を発表した。Verizonはテキサス州に対して北テキサスで,そのビデオサービスのフランチャイズを拡張する申請を行った。テキサス州公共事業委員会は11月始めにこれを許可する予定で,これを受け,Verizonは年内に北テキサスの31の都市でFiOS TVを提供し,40万世帯がそのサービス地域に入る。VerizonはそのFiOS TVへの加入世帯は9月末で,71.7万世帯に達した事を発表した。
また,VerizonはそのHDチャンネル数を2008年春には,現在の30チャンネル程度から60チャンネルにし,2008年末には150チャンネルに増加する計画を発表した。
DirecTVが72のHDチャンネルを提供
DirecTVはケーブルTVとの差別化の為に,より多くのHDチャンネルを提供する予定で,新たな衛星を打ち上げてきた。10月にはHDチャンネル数を72に増やし,年内に100のHDチャンネルを提供する目標に近づいた。DirecTVは基本HDチャンネルを月額9.99ドルで提供し,さらにHDNet,HDNet Movies,Universal HD,MHD,Smithsonian HD,MGM HDのチャンネルを月額4.99ドルのアッドオンとして提供している。同社は来年の第1四半期に新たな衛星を打ち上げ,そのHDチャンネルの容量を150に増やす予定。
TWCは15万台のOpenCable STBを導入
Time Warner Cableはニューヨーク市での5万台を含め,すでに15万台のOpenCable対応のSTBを導入したと発表した。TWCが導入したOpenCableのSTBの半数以上はScientific Atlanta製。現在,フルスペックのOpenCable STB(CableCARD,プラスOCAP)はニューヨーク,ミルワーキー,カンザスシティー,リンカンで提供が始まっている。TWCは他の大手ケーブルTV事業者同様に,OpenCableにはコミットしており,2008年にはOpenCableその全システムでOpenCableのサポートを開始するとも発表した。
TWCがこの発表を行った背景には家電事業者を代表するCEAはDCR+(Digital Cable Ready Plus)と呼ばれる規格をFCCに対して標準化するように求めている事がある。家電ベンダーは双方向サービスのプラットフォームであるOCAP(OpenCable Application Platform)を標準とする事に反対しており,IPG,VOD,PPV,スイッチド・ビデオ等の限定したアプリケーションだけをサポートするDCR+を押しておる。ケーブルTV事業者はDCR+では双方向プログラム等の今後のサービスをサポート出来る保証が無くなるとして,この採用を反対している。
AT&TのU-verseは12.6万世帯を越える
AT&TのU-verse TVの成長が遅いとの批判もあるが,AT&TはU-verse TVの加入世帯数の増加は順調に伸びており,第3四半期末で,12.6万世帯を越えたと発表した。AT&Tは新規加入者数は第3四半期の始めでは,1週間で約5500であったのが,四半期終了の時点では1万に増えており,成長率は伸びていると発表した。U-verse,それにDBSサービスの再販を合計したAT&Tのビデオ加入世帯数は第3四半期で21.5万世帯増え,210万世帯に達した。
EchoStarもIPTV配信サービスを開始
SES Americomが提供するIPTV事業社向けヘッドエンドサービスのIP-PRIMEの利用者が増え始めた事を先月号で報じたが,EchoStarもこの市場に乗り出してきた。同社の子会社のEchoStar Fixed Satellite Services(FFS)はIPTV,マスターアンテナ事業者等に300以上のチャンネルを提供するサービス,ViP-TVを開始した。ViP-TVはMPEG-4を使い,Kuバンドの衛星で配信される。皮肉な事にEchoStarはSES Americomの衛星通信の利用者でもある。IP-PRIMEはCバンドの衛星で配信されている。Kuバンドの衛星は小型だが,気象等の影響を受けやすい。
GoogleとNielsenがTV広告で協力
EchoStarのTV広告販売を始めているGoogleと全米最大の視聴者調査会社のNielsenが広告販売で協力する事を発表した。Googleは今年の5月からDBS事業者のEchoStarのスポット広告の一部をそのウェブ広告のAdWordsと同様のインタフェースを使った,オークション形式で販売を開始している。Google TV AdsはSTBからのデータを集めることで,広告の視聴率等を翌日には提供するが出来たが,Nielsenはこれにデモグラフィックデータを加える事で,広告主はどの様な視聴者が広告を見ているかの情報も一緒に提供する事が可能になる。GoogleはこのGoogle TV Adsを他の事業者にも売り込もうとしており,TV視聴者データを独占しているNielsenの協力は大きなメリットになる。GoogleとNielsenはこれ以外の協力も話し合っているとしているが,詳細は発表されていない。
ComcastがTiVoの提供を開始
Comcast,TiVo共に詳細を発表していないが,マサチューセッツ州のボストンにおいて,Comcastは正式にTiVoソフトウェアの導入を開始した。ComcastはMotorolaのDVR上でTiVoのサービスが走るようにそのソフトウェアをポートする事をTiVoと2005年に契約をした。Comcastは今年中にニューイングランド地域全体にTiVoの提供を拡げていく予定。TiVoの加入者数は,そのDirecTVとの再販契約が切れたことで減少をしており,Comcastとの契約は重要になっている。Comcastは付加価値サービスとしてTiVoに期待をしており,Scientific AtlantaのSTBへのポートも依頼している。