ニュース&アナリシス

RokuのIPO

Rokuが9月28日にIPOを行った。1570万株が1株$14で売られ、Rokuは$2.2億の資金を得た。Rokuの株価は上昇し、初日は68%の増加をして$23.50で終了した。初日の増加としては2017年の最高記録となった。

2007年にNetflixは専用のプレーヤを開発する目的で、DVRのパイオニアとして知られるReplayTVの創立者であるアンソニー・ウッドをVPとして雇った。しかし、その後Netflixはハードウェア事業には参加しない事を決め、2008年に$600万ドルの資金を渡し、ウッド氏に部門をスピンオフさせた。これはアンソニー・ウッドに取り、これは6つ目のベンチャーであった事から日本語の「六」を社名にした。Rokuの最初のストリーミング・プレーヤのRoku DVPは2008年5月に発表された。

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なぜTV視聴者は増えているのか

調査会社のKagan社によると、OTT多チャンネルサービスの増加分を含まない既存多チャンネルサービスの加入者は第2四半期に97.6万世帯減った。Nielsenの視聴者統計では第1四半期のテレビ放送の月間視聴時間は昨年同期から17時間減っている。テレビ離れが進んでいる様だが、9月に始まった2017/2018年のTVシーズンの視聴世帯数は昨年から1%増え、1.196億世帯となっている。テレビ離れが進んでいるのに、テレビ視聴者はなぜ増えているのか?

テレビ視聴世帯は2013年期に前期の1.147億から減り、1.142億になったが、2014年期には1.158億に増え、その後も増え続けている。しかし、テレビ受像機の販売台数には特に変化は無く、過去6年の年間販売台数は4000万台前後で、2015年からは4000万台を下回り始めている。テレビ受像機の販売台数が減っても、視聴世帯は増えている。

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18から29歳の61%はOTTが主体

テレビ視聴媒体はOTT(インターネット)にシフトをしているが、それは若い年齢層主体であり、視聴媒体は二極化している。Pew Research Centerが行った調査によるとアメリカの成人(18歳以上)の59%は視聴媒体は多チャンネルサービス主体と答え、ストリーミングは28%、地上波アンテナは9%となっている。年齢層を18から29歳に限定すると、ストリーミングが61%、多チャンネルサービスが31%、地上波アンテナが5%となり、ストリーミングと多チャンネルサービスが逆転している。


Pew Research Center

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TVネットワークのOTT化

主要テレビネットワークの中で、もっも早くSVODサービスを開始し、放送局、あるいは多チャンネルサービス事業者のバイパスを始めたのはCBSである。同社はCBS All AccessでCBSライブラリーのオンデマンド配信に加え、同時配信も開始した。

プレミアムチャンネルのShowtimeのOTT版もあり、さらにCBSはOTTでのニュース専門チャンネルのCBS Newsも始めている。CBS NewsはOTT専用であり、多チャンネルサービスでの放送は無い。CBSの重要なチャンネルはCBSとShowtimeの2つであり、大きな基本チャンネルは無いので、多チャンネルサービス事業者に気兼ねする必要が無い。

CBS Newsに続き、CBSはスポーツチャンネルのOTT化も予定している。CBSには多チャンネルサービスの基本チャンネルのCBS Sportsがあるが、その地位はABCのESPN、それにFox Sportsと比べると低い。その分CBS Sportsとの共食いの心配は少なく、CBSのOTTスポーツネットワークは積極的な動きが出来る。

CBSはさらにCBS All Accessを世界的に提供していく事も発表した。カナダで2018年前半にサービスを開始し、世界展開を進めていく。CBS All AccessとShowtimeの2つのサービスへの合計加入者は年末には400万人に達する予定だ。

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最初に見るのはまだテレビ

Hub Researchが発表した調査結果「Decoding the Default」(http://hubresearchllc.com/reports/#)によるとブロードバンド世帯の86%は多チャンネルサービスに加入しており、その53%はDVRを使っている。多チャンネルサービスに加入している86%の世帯中、65%はSVODに加入しており、38%は2つ以上のSVODに加入している。複数のSVOD利用者は昨年から25%増えた。

SVODで利用者が最も多いのはNetflixで61%(昨年は57%)であった。2位はAmazon Prime Videoで36%(昨年24%)、3位はHuluで22%(13%)であった。3つのサービスに加入している世帯は6%で昨年の3%から倍増した。

最も重要なサービスは何であろうか? どれか1つだけしかサービス利用出来ないとしたら、どれを選ぶかの問ではテレビ放送が36%でトップであった。2位はNetflix、3位はDVRで利用者率と同じの順であるが、利用者率では22%と低いHuluが4位に入り、Amazon Prime Videoは多チャンネルサービスのVODより低かった。Huluの加入者は少ないが、Huluを頻繁に使っているのに対して、Amazon Prime Videoはやはり、Prime会員の「おまけ」と言う位置なのであろう。

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テレビ視聴時間減少が加速

2014年からテレビ放送(タイムシフト含む)の視聴時間は減少をして来た。Nielsenの「Total Audience Report Q1 2007」(https://goo.gl/pFyWpW )によると、2017年第1四半期の月間平均視聴時間は141時間40分、2014年Q1の159時間7分から17時間以上減っている。視聴時間の減少に加えて、四半期毎の増減パターンに変化が出ている。

増減の大きなパターンは第1と第4四半期の視聴時間が多く、第2と第3四半期が低い事である。アメリカの放送シーズンは8月に開始するので、第3四半期の視聴時間は高く、気候的に家にいる時間が長い第1四半期にピークに達する。そして、天気が良くなり、放送シーズンが終了する第2四半期に大きくと視聴時間が減る。夏の間は再放送番組が主体だが、夏休みで学生が家にいる時間が増えるので、第3四半期は多少視聴時間が増えるのが過去のパターンであった。


Nielsen

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アンテナ視聴は増えるか?

アメリカのテレビ放送市場の大きな特徴は多チャンネルサービスが普及しており、地上波も多チャンネルサービスで再送信され、アンテナでの視聴が少ない事である。これには歴史的な背景がある。テレビ放送の開始時、放送局開設の申請が殺到し、放送局認可が一時ストップした。これを埋めたのがケーブルTVで、放送局のない地域に隣接地域からの放送を「輸入」した。放送局が開設された後でも、国土が広いアメリカでは電波が届かない地域も多く、放送の普及にはケーブルTVは不可欠であった。

その後、地上波の再送信だけでなく、HBO、ESPN等のケーブルTV専門のネットワークも誕生し、多チャンネルサービスに加入するテレビ世帯は増加を続け2009年に88%に達し、アンテナでのテレビ視聴者は少数派になる。ここ数年、多チャンネルサービスの加入率は減ってきたが、地上波アンテナ世帯は増えなかった。テレビを見るには多チャンネルサービスが当たり前であり、アンテナでテレビが見られると言う事を知らない人も少なくない。

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インターネット中立性問題

7月12日はネットワーク中立性規制を無くそうとしている共和党下のFCCに対して反対のメッセージを送る「Day of Action」であったが、これまでの様に大きな話題にはならなかった。1つの理由は、Netflix、Google等の影響力が強い会社の参加表明が遅かった事であった。この結果、まとまりに欠け、過去のBlackout Day(2012年の著作権規制改正のSOPA(Stop Online Piracy Act)とPIPA(Protect IP Act)への抗議)とInternet Slowdown Day(2014年のネットワーク中立性支持)の時の様な共通したテーマでの抗議は無く、それぞれがブログ、あるいはウェブサイトでネットワーク中立性規制の継続を求めただけであった。

また、通信事業者もインターネット中立性を支持するメッセージを出した事で、議論する相手がいなくなってしまった事もDay of Actionが盛り上がらなかった理由の1つである。AT&Tは既存のインターネット中立性規制を法廷で訴えている会社であるが、Day of Actionに参加した。正式に参加はしなかったが、ComcastとVerizonもインターネット中立性を支持する表明を当日に出している。

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TV番組のブランド認知度

テレビネットワークはNetflixがTV番組をストリーミングする事に対し、最初は新たな番組の再利用の方法として積極的に協力をした。しかし、Netflixで過去の番組を配信する事はネットワークのブランド認知度向上には大した貢献はしなく、Netflixのブランド力を高めてるだけである事に気づきはじめ、関係は冷え込む。これにより、テレビネットワークはNetflixへの番組提供を減らし始めるが、それにNetflixがオリジナル番組制作に力を入れる事となっている。

テレビネットワークとNetflixでは番組のブランド認知度はどれ程違うのであろうか? メディア向けのマーケティングとプロモーション会社のAnatomy Mediaは3100人のミレニアル世代(18~34歳)を対象に調査をした。調査ではTV番組がどのネットワーク、あるいはSVODサービスの物かであるが分かるかを調べた。

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多チャンネルサービスへの脅威はHulu

Netflixの普及により多チャンネルサービスの必要性が減り、コードカッティングが起きると恐れられていた。多チャンネルサービスは加入者を失っているが、その減少は劇的ではない。ComScoreが発表した「State of OTT」(https://goo.gl/c3Hp9q)によるとOTTを視聴している世帯における多チャンネルサービス加入率は66%である。全世帯における多チャンネルサービス加入率は80%であるので、OTT世帯における多チャンネルサービス加入率は低い。OTT利用者で多チャンネルサービスに加入していない34%の世帯の内訳は16%がストリーミング+地上波で、18%は完全にストリーミングであり、地上波との併用を少しだが上回っている。


ComScore

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